ウィズコロナ時代の高齢者の通院と入院

中距離通い介護中のゆず吉です。シングル&一人っ子は、高齢の親がいようがいまいが働かないわけにはいかないし、仕事があろうがなかろうが高齢の親には頼る相手は常に子が第一番目。数年前にあきらめたものの、恨みつらみは波のように寄せては引いて、、自分のストレスとの闘いを繰り返しています。

今回の新型コロナウィルスは、誰にとっても思わぬ出来事でしょう。これまでの日常が通用しなくなりました。サラリーマンですらこれまで当たり前だった「通勤」がなくなるほどですから、介護や病院の現場ではそれはそれは大きな変化が起きたことでしょう。介護の手を必要としている高齢者にとっては、子の世代の我々とは比べ物にならないほどの変化を感じているはずです。

4月の緊急事態宣言の最中、身体の不調を訴えだしたゆず吉・父。精神的な不安や緊張からの不調かと思いきや、外科的な手術をする事態に発展したうえ、全身麻酔の影響か内科的な不調も発症し、1か月以上も入院することとなりました。ウィズコロナ時代の今、通い介護での通院や入院に不安を抱える方に役立てていただければと思い、この3か月を振り返ってみようと思います。

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緊急事態宣言中の通院

2020年4月。日本中が非常事態宣言の真っただ中です。県をまたいで外出してはならないと世の中がピリピリしていた頃です。

高齢の父が体の不調を訴え始めたものの、はじめはよくある症状でした。緊急事態宣言という緊張した雰囲気もなんのその。いつも通りに、よく行く町の診療所で内服薬をもらったようでした。人の手を借りればかろうじて一人で住んでいられるくらいですので、ヘルパーにもゆず吉にも言わず、タクシーを使い、いつもと同じくらい普通に一人で受診したようです。2週間して不調に変化はなく、再度、内服薬をもらい、さらに2週間経過をみたところで、診療所の医師の判断で大病院での検査に回されました。

行き先が大病院でも、タクシーで行って、病気で弱った患者に慣れた優しい看護師や検査技師に言われるまま検査を受け、タクシーで帰ってくることは難しいことではありません。しかし、検査の結果を聞き、それを覚えて帰ってくることはできませんでした。

高齢者の通院といえば、必ず出るこの一言。「ご家族とごいっしょに」

ゆず吉・父の行った病院は天使が多い私立の大病院でしたが、今回ばかりは言われてしまいました。

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通院介助を利用する

緊急事態宣言中ですが、ゆず吉自身は平日は毎日仕事があります。言い換えれば、コロナ禍の状況でも働くことで収入を得られる状態であったのです。

ゆず吉のようなシングルは、先行き不透明なこの経済後退期に、うっかり収入減を失うかもしれないような行動をしてはいけません。母の介護中にすでに正社員という勤務形態をあきらめておりますので、これ以上、すべてを介護に捧げるわけにはいきません。一日でも休めばその分の収入は減りますし、緊急事態宣言中に県をまたいだ移動で感染でもしてしまったら、完全に収入減を失うことにもなりかねません。

そこでゆず吉は、通院介助ヘルパーを依頼するという選択を行いました。ところが、ゆず吉・父は、「お金がかかる」として勝手に断り、再び一人で病院へ行ってしまいました。どうやら通院先の大病院で医師の話をきょとんとした顔で聞いていたようで、結局病院から「ご家族と一緒にいらしてください」の言葉を繰り返されることとなってしまいました。

通院介助は、介護認定度や介護保険の利用状況により、介護保険を利用して1割負担で済むこともあれば、自費、つまり、10割負担となることもあります。ケアマネージャーに相談し、あらかじめこうした状況に陥ったときの対策を立てておくとよいでしょう。

高齢者の入院対策

現在、多くの総合病院で、感染症予防対策として、入院患者への面会を禁止しているようです。ゆず吉・父の入院した病院でも同様で、危篤の状態で集中治療室にいたとしても、家族の入室を制限をしているようでした。

病気が重くても、軽くても、面会禁止という事態は、入院患者にとって少なからず影響を与えます。特に高齢者は、入院期間が長引くほど、認知機能と運動機能の低下が心配です。

今回、面会が一切禁止であるという事態から、認知機能対策として、個室の利用をすることに致しました。父が入院した病院では、個室での携帯電話の利用が許可されていたのです。

ご存じの通り、個室利用料の負担は大変重いものです。その費用が気がかりでしたが、今回は入院保険を当てにすることができたのが幸いしました。洗濯ものの交換ですら病室に入ることは許されず、看護師を通して荷物の受け渡しを行うしかなかったため、携帯電話は本人が会話ができる状態にあるかどうかを知ることができる唯一の手段となりました。

実際に、ゆず吉・父の例では、1週間くらいで簡単な言葉が出てこなくなる状態があらわれはじめ、1か月以上たって退院する頃には、脚の筋力の衰えから、院内を車椅子で移動しておりました。

個室の費用は、地域や病院により大きく異なります。携帯電話の使用の有無や、面会の可否、調べればある程度の費用概算が出てくると思います。また、ゆず吉・母の例ですが、認知症を患う高齢者は個室の利用ができない、という病院もありました。もし今、離れて暮らす自分の親が・・・という漠然とした不安を抱えている方がいらしたら、まずは調べてください。親が加入する医療保険の有無も知る必要がありますし、個室を利用できる経済事情ではないこともあります。座って不安を想像していても、何ら解決はしませんので、親のお金を知ることも重要です。

退院後は同じ生活に戻れないこともある

介護保険の認定を受けていても、四肢の筋力の衰えから以前と同じ状態ではない場合には、早めに担当のケアマネージャーに相談し、区分変更の申請をしてもらいましょう。入院中の認定調査は、調査員が病院まで出向いてくれます。

また、これまで介護保険を受けていない場合は、早めに親の住まう地域の役所や地域包括支援センターに相談してみましょう。

退院後にすぐに日常生活が送れそうにない場合、療養生活を送る場所の選択も迫られます。ゆず吉・母の退院で大変困ったときのことを書いたブログ記事がありますので、こちらをご参照ください。

ゆず吉・父は、今も自分が70代の頃と同じように一人でできると過信をして、日常生活に人の手を借りているという自覚がありません。今回の退院では、入院中に介護保険の区分変更申請を行い、退院後対策として訪問ヘルパーの回数を増やし、脚の筋力リハビリのための通所リハビリテーションができる場所を探しておきました。ただし、区分変更がかなわなかった場合には、増やしたサービスは自費(10割負担)となるか、場合によっては自費でも利用できないサービスもあることに注意が必要です。

歩けなくなると当然日常生活の買い物にも不自由になりますが、これはコロナ禍が逆に幸いし、自家用車がないと生活ができない地方でも「配達」が普及し、ありがたいことに以前より選択肢が増えたくらいです。

これだけは絶対に欠かせない3つのポイント

働くシングルがスムーズな通い介護を行えるかどうかは、高齢者本人である親の協力が欠かせません。

第一に、親本人が、人の手を借りないとならない時期にあると自覚すること。

第二に、親のお金のこと。親のお金は聞きづらいものです。聞いても容易に答えてもくれません。

第三に、延命治療のこと。高齢者の手術や入院の際には、必ず尋ねられます。答えられない場合は、延命治療を行うことになります。会話ができなくても生きてさえいてくれたらよいと思う方、病状によっては苦しみが長引かないことを選択する方、命の考え方は人ぞれぞれです。

それぞれの具体的な理由と対策は、ゆず吉の庭中を歩き回っていただければ、ゆず吉自身が遭遇した事例と合わせて読んでいただけます。

ゆず吉の庭では、働くシングル介護者、遠距離介護者、一人っ子介護者が、あらかじめ「学び」、事態に「備える」手段を紹介しています。これから介護を迎える世代の皆様が、介護離職することなく、少しでも親の介護の負担を減らすことができるよう心から願っています。

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