離れて暮らす一人暮らしの高齢の親、災害時対策が穴だらけでした

中距離に一人暮らしの親を抱えるシングル&一人っ子のゆず吉です。今年は大きな災害が多く、テレビで衝撃的な映像が流れるたびに心が痛みます。

ゆず吉は東京都内、そして、ゆず吉・父は関東圏の地方都市。2019年9月の台風15号では、千葉県に大きな被害をもたらし、多くの家屋の屋根が飛んでなくなってしまっている衝撃映像がをテレビで見たばかりです。そこにきて、関東を直撃するという予報の台風19号(2019年10月)。予報では、「今までに経験したことのない台風」。この台風によりラグビーワールドカップの試合が中止になったことは、東日本の方でなくても記憶に新しいところでしょう。築60年の木造家屋の実家の屋根が飛んだらどうしようと、ハラハラ、どきどきの一日となりました。

スポンサーリンク

荒天前の対策

大雨や強風、台風の対策は、何をすればよいでしょうか。木造家屋や鉄筋コンクリート造の建物、自分の住まいに応じて対策があるはずです。

例えば庭があれば強風で吹き飛びそうなものを片付けたり、固定したり、また、家屋は窓が割れないよう補強したりします。停電になることを予想し、ローソクやラジオと電池の用意をしたり、食料や水の買いだめ、さらに断水に備えて風呂に水をためておくなど、考えればきりがありません。

老人ホーム・介護施設の検索なら【LIFULL介護】

一人暮らしの高齢者の対策

高齢者、といっても、自由に買い物に行け、家の中の家事炊事ができる高齢者のことではありません。足腰が弱り、一人で買い物へ出かけることに不自由を感じている高齢者は、どういう対策をしているでしょう。

台風のコースは3~4日前から報じられます。過去に災害を体験したことのある方や、しっかりしている方であれば、 ヘルパーさんの訪問日に合わせて 手伝ってもらったり、買い物支援を受けている方は事前に買い物依頼をしたり、ある程度の対策をすることはできるでしょう。

ところが、ほとんどの方は、何をすればよいか気づけないか、気づいても一人ではできないとあきらめていることが考えられます。

庭にあるものを片付けたくても、容易にしゃがめません。重いものを地面から持ち上げることは困難です。飛びそうなものを紐で固定しようとしても、力が入らなくてしっかり固定することができません。物干し竿を下ろそうとしても、思うように腕が上がりません。買いおき食料に不安があっても、買い物支援を受けている方は次の支援日を待つしかありません。一人での入浴が困難な方は、デイサービスなどで入浴をすませたりしますので、自宅の風呂に水をためることもないでしょう。

どうにかこうにか一人で暮らすことができてはいても、できないことはとても多いのです。しかも、土壇場になるまで、そのことに気づかないことがほとんどです。

ご近所には頼れない

ゆず吉・父には、いつも助けてくれる親切なご近所様がいます。今回も、避難するような状況になってしまったら助けてもらえるようお願いしようと連絡を取ってみたところ、思いがけない返事が返ってきました。

明確な返事を避けられた、という返事だったのです・・・しかも、ご近所2家族ともに、です。

それはそうです。確かに、自分と家族が一番です。そして、近所に住む身内がいたとしたら、、、、気にすべきは他人ではありません。命がかかるのですから、致し方ありません。

避難のタイミングがわからない

思いもよらないご近所の反応で、さすがに緊急事態を感じたゆず吉は、計画運休で電車が止まる前にと、ほぼ始発で実家に駆けつけました。そのおかげで、高齢者家庭の災害時対策が穴だらけであったことにも気づかされました。

ずぶぬれになりながら2時間かけて庭の対策をすませた頃、天気予報通りの猛烈な強風が吹き始め、防災無線からは「警戒レベル3」の呼びかけが始まりました。

この「警戒レベル」。今年はテレビやラジオ、防災無線などで何度も耳にしたため、さも昔からあったかのように受け止めている方も多いと思いますが、実は2019年の春以降に始まりました。「避難勧告等に関するガイドライン」(内閣府防災担当)が2019年春に改定され、自らの判断で避難行動がとれるようにと、自治体や気象庁から5段階の警戒レベルで防災気象情報が提供されるようになったのです。

警戒レベル1: 心構えを高める
警戒レベル2: 避難行動の確認
警戒レベル3: 高齢者等は避難開始
警戒レベル4: 全員避難
警戒レベル5: 災害発生

警戒レベル3が防災無線で流れるいうことは、高齢者等の移動に時間がかかる人たちは避難開始をしないとなりません、ということです。しかし、一人暮らしの高齢者はどうやって避難をしたらよいのでしょう?外はどしゃ降り、強風。避難所は、ゆず吉の足で徒歩6-7分ですが、父には30分の距離です。歩けません。

さらに危険を感じたことは、警戒レベル3とテレビで呼びかけられてもそれが何かを知らないこと、また、ゆず吉・父には防災無線が全く聞こえておりませんでした。とてつもなく耳が遠いのです。

もちろん、携帯にも警戒レベルの案内は入ります。携帯を持っており、携帯を使いこなせなければ、その情報はわかりません。

つまり、一人であれば、確実に逃げるタイミングを失い、外で何が起きているのかの情報もわかりません。

じゃあ、どうする?

荒れる前に予報を見て避難所へ移動しておくこと。これしかないのでしょうが、この移動も、一人であれば、タクシーを呼ばないとなりません。避難所が開設されたことすら知る手段がない場合、事前に避難と言ってもいつすればよいのでしょう。

幸い、このときはちょうど土曜日であったこともあり、始発で駆けつけ一緒に居ることができましたが、一人で住む以上、屋根が飛ぼうが、転がった車が家に飛び込んでこようが、一人で避難ができるような方法を考えておかねばなりません。防災対策はできていても、災害時対策は全くできていなかったのです。

それぞれの家庭の事情や、地域の対策で異なると思いますが、想像しながら考えた防災対策だけでは、実際に逃げるのは難しいと感じました。どしゃ降りの中、高齢者が一人で避難所まで歩くことはできませんし、ゆず吉・父の家には、実際に誰一人様子を見に来る人はいませんでした。また、警戒レベル3が発令されても、誰も電話などで避難を呼びかけてくれることもありませんでした。

この台風がきっかけで、ゆず吉・父に大きな心の変化が見られました。一つは補聴器を買おうと思ってくれたこと、そしてもう一つは、ずっと拒否し続けていたサ高住やホームの見学に行くことに同意したことです。言葉数は少ないものの、古い木造家屋に住む身として、今回の台風は相当恐かったようでした。

ゆず吉にとっては2つの大きな前進です。

おすすめの記事
スポンサードリンク