高齢者はなぜ冷房を嫌がるのか?

週末通い介護中のゆず吉です。この春から、通う先が2か所から1か所へ、介護する親が二人から一人に減りましたが、毎週の往復は50半ばの体力に堪えます。ましてやこの夏の暑さ。。。更年期障害も加わり、クーラーをつけて寝ていても、10日に一度は就寝中に汗をかき過ぎ、明け方に頭痛と吐き気で目が覚め、気づけば脱水症状。枕元にスポンサーリンクを置いて、水分・塩分補給をしながら寝てもダメでした。これも老化の一つなのでしょうか。やれやれです。

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冷房を使わない高齢者

異常な暑さの今年。 高齢者が熱中症が原因で亡くなるニュースも幾度か耳にしました。 テレビや街の張り紙広告などで、高齢者に「適切な冷房を!」と訴えかける案内が目立ちました。

ゆず吉・父も極度に冷房を嫌います。実家に在宅時は台所で調理している時間が多いゆず吉は、火を使うせいか、滝のような汗。暑さに耐えかねて「お願い」しても、冷房は嫌だといいます。調理を一切しないゆず吉・父は、それがどんなに暑いのか、理解しようともしません。それでも1台しかない扇風機を、ゆず吉・父が抱えるようにしておりますので、暑いとは思っているのでしょう。おかげで年寄りより先にこちらが熱中症です。

仮に、家に母がいたとして、調理をする母がこの暑さの中、台所に立っていたら…と思うと、恐ろしいです。台所に扇風機があったとしても、暑さが原因で間違いなく体調を崩していたことでしょう。高齢であればあるほど、死に至る原因となってもおかしくありません。

なぜ冷房を嫌がる高齢者が多いのでしょう?周囲にいる80歳~90歳の高齢者幾人かに尋ねてみました。

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家庭の冷房~昭和の発明

今の高齢者が子供の頃は、自分の家に冷房などありません。暑ければ、足を水に漬けたり、 水を浴びたりと、あるもので工夫をしていた時代です。 便利な室温調節機ができたのはいつのころだったでしょうか?

思い返せば、ゆず吉が子供の頃も、冷房はありませんでした。高度経済成長期で、家電が普及し始めた時期ですので、ご近所で高給取りのお宅が冷房を購入すると、物珍しくて、涼しさを体験しにお邪魔したことがあったくらいです。カラーテレビと同じですね。

それもこれも、気温が30度を超えるようなことは、ひと夏に一度あるかないかの出来事でした。学校に冷房が設置されるようになったのは記憶に新しい話題だと思います。一般家庭にいまだに冷房がなくても、珍しくはありません。

冷えすぎて嫌だ

ゆず吉家でも、はじめて冷房を購入したのはわずか15年くらい前でした。すでにゆず吉・父は75歳前後。本当に我慢ができない暑い日に母が使っていましたが、父が在宅している時間は、父が嫌がるので使っていなかったようです。さほどキンキンに冷やしていたわけでもありませんが、要は、使い慣れないのでなんとなく嫌だと感じる、外気温と違うことに違和感を感じる、それらの理由が「冷えるから嫌だ」という表現になっているように思えます。

ご近所に、旦那様がやたらに冷房を入れ、涼しすぎるくらい冷やしてしまう高齢のご夫婦がいらっしゃいました。その奥様はまさに「冷えすぎて嫌だ」とおっしゃいます。確かにそのお宅では、ゆず吉でさえ、冷えすぎると思うことがありました。

「冷えすぎて嫌だ」という高齢者に対して、一般的には「適温ではないからです」という答えになっていることが多いようですが、実は全く違う事情や理由がありますので、それぞれの理由に対応する表現で説得してあげることが必要かと思います。

操作がわからない・怖い

最近のエアコンは何かと多機能で、リモコンの操作も複雑です。どれを押していいのかわからない、怖い、とおっしゃる方もいらっしゃいました。

例えば、ゆず吉・父の例です。寝るときだけでも使えとヘルパーさんに言われたので、教わった通りリモコンの「運転」を押してみたら、本体の赤いランプがちかちか点灯した、壊れたと思った、ということでした。壊れたと思っても、自分ではどうしていいかもわからず、どこかに連絡することもできず、壊れた・使えないと放置し、積極的に使いたくもないために、そのことを誰かに訴えることすら忘れてしまっておりました。

このときは、単にフィルター清掃お知らせランプが点灯していただけなのですが、確かにランプの色や点灯のパターンもいくつかも種類があり、わかりにくいので触りたくない、と言われても仕方がありません。

また、暖房の時期のことですが、ディスプレイにある冷房・暖房・ドライの表示が全く見えず、運転を押したら冷たい風が出てきて寒かった、といって、暖房を入れずに過ごしていたこともあります。視力の低下してきた高齢者には、確かにあのリモコンのディスプレイにある小さい字は見えません。ゆず吉にも見えずらいことがあります。

願わくば、高齢者家庭用に販売する冷房として、老化や認知機能が衰えとともに、使える機能を一つずつマニュアルで制限していける機能がついたものを作ってほしいと思います。最終的には、ヘルパーや家族が室温設定などの基本操作を行い、本人には最低機能のON/OFFだけの特大液晶表示リモコンを渡す、など、工夫があることを期待したいところです。

節電・節約意識

冷房を適切に使わない原因に、節電や節約の意識がある場合も多そうです。

少ない年金や貯蓄をやりくりして生活しているからこそ節約があるという高齢者であれば、認知機能は低下しておらず、熱中症や命の危険を十分に説明すれば納得できるはずです。

長生きするための節約で命を縮めてしまっては元も子もありません。なぜ冷房をつけるのが嫌なのか、よく話を聞いてみれば解決できそうです。

冷房病にも注意

逆に、冷房を使いすぎる高齢者にも注意が必要です。

高齢者は、暑い・寒いと感じる機能が衰えてきます。 身体の体温調節機能の老化です。

また、認知機能が衰えてくると、汗をかくほど暑いのに寒いと言ってフリースを着ていたり、寒いのに暑いと言って半袖を着用することがでてきます。

それ以外にも、冷房の中にばかりいて、身体のだるさを感じたり、頭痛がする、肩こりや腰痛が悪化する、食欲がわかない、といった体調不調が起きることもあります。これは、冷房の効いたオフィスで長時間事務仕事をする女性にもよく起きる不調と同じです。いわゆる「冷房病」です。

じゃあ、どうする?

ゆず吉・父は、1か月かけて繰り返しリモコンの使い方を覚えてもらい、窓を開けっぱなしの昼間は扇風機でも、窓を閉めて寝る夜間はエアコンを使ってくれるようになりました。長生きしたいのか、命が縮まってもいいのか。この二択を迫ったことが心に響いたようです。

「適切に冷房を使いましょう」という案内は、間違ってはいないのですが、「xxxxだから」というそれぞれの高齢者に合った理由をつけて説得することが、一番適切ではないでしょうか?

認知機能の低下した高齢者には、それに適した冷房やリモコンといった、高齢者用家電の登場を期待します。ただ、一人暮らしとなると事情が違います。施設に住み替えていただくことが一番安心ですね。

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