多様化するお別れのかたち ~ 自分のお葬式は自分で決めてください

シングル&一人っ子で中距離介護中のゆず吉です。つい数か月までまでは二人のダブル介護でくたくたでしたが、その驚異のダブル介護の締めは、なんと、お葬式をめぐる親族トラブルでした。

喪主は高齢の要介護者、子供はシングル&一人っ子。こうした背景であれば、よもや葬儀の方法やお墓について誰かに口を出されることはないだろうと高をくくっておりましたが、少々楽観過ぎたようです。

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ゆず吉家の背景

自分の事情とまったく同じ例になることはほぼありません。前提として、まずはゆず吉家の背景をご案内いたしますので、参考にしてください。

故人の親しい友人はすでに全員他界
葬儀参列者はほとんどが後期高齢者の身内
ゆず吉家には先祖の祭壇・仏壇も、守るべき墓もない
喪主は高齢の要介護者
喪主の子供は子なし・シングル&一人っ子
両親・ゆず吉ともに無宗教

典型的な昭和の核家族です。

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葬儀の種類

仏教や神道、キリスト教など、信仰による宗教葬のほか、最近では、故人の好きなものをそろえてお見送りをする会や、自分で指定したスタイルでお別れをしてもらう会などの自由葬も普及しています。それぞれに、知人友人に声をかけ大勢でお見送りすることもあれば、家族だけで行う家族葬のこともあります。また、葬儀の場所も、自宅で行う場合や、セレモニーホールなどの会場で執り行う場合もあります。

昨今、お別れのかたちは多様化しています。

親の希望

「終活」が流行っていますので、お元気な高齢者は、自分の葬儀をご自身で考え、手配をされたり、意思を残したりしていらっしゃることでしょう。ところが、すでに要介護状態の高齢者に自分の葬儀の希望について尋ねても、返事をしない方が多いのではないでしょうか。

ゆず吉も失敗しました。もっと早くに決めておけばよかったものの、要介護状態になってから尋ねても、両親は二人とも曖昧ない返事しかしませんでした。死ぬのが恐くてたまらないゆず吉・母、そして、高齢者の自覚がなく死ぬ日が来るとは思っていないゆず吉・父。その二人がそれぞれ言ったことは、「普通でいい」または「お前に任せる」。

では、何が普通の葬儀なのでしょうか?問うてみたところで、確固たる返事はありません。言っている本人も定かではなく、答えられないために「任せるよ」の一言なのだと思っておりました。

一人っ子の希望

言葉通り、最後に一人残る自分に任せてくれるのでれば、ありがたくそうさせてもらおうと、まずはゆず吉の希望を考えてみました。

1.無宗教葬、いわゆる自由葬

家族全員が特定の宗教の信徒ではないため、葬儀や、あとあとまで幾度も出費が必要になる宗教ごとのしきたりに縛られることは避けたく、故人を知る人と一緒にお見送りをするような小さなお別れ会を希望しました。

2.お墓はいらない

仮にお墓を購入したとしても、一人っ子であれば、自身の終活過程でお墓は処分しないとならないことでしょう。ゆず吉はすでに50半ばですので、動けるうちに整理するのであればあと20年程度。墓所の年間管理費も要りますし、墓所そのものが20年後も問題なく現存するとも限りません。それなら、いっそのこと、ゆず吉自身の終活時までお骨は手元で保管し、自分の死後3人分をまとめて同じ墓所に埋葬してもらえるよう手配すればよいという結論に達しました。

身内に確認

あとでトラブルになることを避けるために、遠方に住まう親戚に確認をとりました。本人の意思(「任せるよ」という意思)と、ゆず吉の希望を伝え、それに対して何か意見があるかどうかを尋ねてみましたが、話し合うまでもなく、一人っ子の大変さはよくわかる、後継ぎがいないのだから自分が良いと思う方法でやればよい、と、耳に心地よい言葉を返してくれました。また、ゆず吉・母の一番近い兄弟姉妹からは、あとあとまでいつまでもお金がかかる宗教葬はやめたほうがよいというアドバイスもくれました。

葬式当日に、親族と葬儀の方法や費用をめぐるトラブルになるというのは、よく聞く話です。一人っ子やシングルでも、親戚の了承を得ておくことを勧めます。

事前相談・見積

親の意思、自身の希望、親戚の確認、ここまでたどり着いたので、次は、費用の調査です。

葬儀の日は、あらかじめ予定することもできず、突然やってきます。親が亡くなってから1~2時間以内には、まずは亡くなった親をどこで誰にお世話してもらえばよいかを決めないとなりません。たとえば施設や病院であれば、葬儀社で預かってもらうか、自宅に連れて帰るか。自宅であれば、自分は葬儀の準備のために一度遠距離・中距離の自分の家へ帰る必要もあるでしょうから、誰がお世話をするのか。親戚への連絡や、もう一人残る親がいる場合は配偶者を失った親の心のケアも自分一人しかおりませんので、ある程度は決めておかないと、大変なことになります。

葬儀社を決め、事前相談や見積もりをとる過程で、葬儀社側が必要な事項を尋ねてくれます。自分で調べているだけでは気づかない細かい点まですべて挙げてくれますので、早めに相談に行っておくことをお勧めします。言い換えれば、葬儀屋さんも、一人っ子の大きな味方になる、ということです。

葬儀費用はピンからキリまであります。こちらの希望さえしっかりしていれば、必要のないほど高価な葬儀になることもありません。逆に、あらかじめ相談し、見積もりを得ていると、親が亡くなったその瞬間から頼りになる味方となってくれます。

じゃあ、どうする?

シングル&一人っ子は、親が亡くなった場合、あらゆることを一人で行わないとなりませんが、一人ですべてはできません。事前にできることを探して、できる限り、備えておくことで、ある程度の負担を軽減させるしかありません。その中でも、葬儀の段取りなどは、あらかじめ検討しておくことができることです。

さて、葬儀に関しては事前に備えておいたつもりのゆず吉でしたが、結局、ゆず吉・母の葬儀当日に、父と母の身内が騒ぎだしました。「坊さんいない葬式なんて葬式じゃない」「お経も読んであげないなんて、親不孝者!」

どうやら仏式の葬儀が彼らの思う「普通の葬儀」であり、自由葬の葬儀は見たことも聞いたこともなかったようです。前述の「お金がかかるから宗教葬じゃないほうがよい」とアドバイスをくれた故人の兄弟からも「読経もない、僧侶もいない、こんな粗末な葬式では、故人がかわいそう」と、なじられました。僧侶を呼んでお経をあげてもらうのは宗教葬ではないのかなぁ、、、と思いつつ、相手は親同様、かなりの高齢者。言い返すだけ無駄です。

自分の葬式当日に、親族全員が互いに不満をぶつけあい、機嫌が悪いのでは、安心して旅立てません。葬儀の親族トラブルを避けるには、葬儀の方法や費用は本人が自分で決め、自分で周知させるか、事前に周知できない場合は、遺言等で書き残してもらうのが一番安心です。

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