通院介助、往診、訪問診療、使えるのはどれ?

シングル&一人っ子で週末ごとの中距離実家通いがとうとう11年目に突入したゆず吉です。 今月から、とうとう親二人のダブル介護から一人となりましたが、まだ間もないせいか、何かが変わったという気はまったくありません。

平日は一人暮らしを続ける父ですが、通院は平日しかありません。そろそろ一人での生活に限界を迎え始めており、通院先の医師からも潮時と諭されているところですが、自分の意に反する会話には一言も返事をしません。

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高齢者の通院

かれこれ数十年、父は地元の大病院に通っております。その病院では診療科ごとの医師の外来診察日に予約が入るため、老化とともにあちこちに不調が出ている今は、運が悪いと週に3回通院が必要になるときもあります。これまではバスを乗り継いでいましたが、バス停まで歩くことが厳しくなっていたため、最近はタクシーを利用しています。病院へ着いてしまえばどうにかなると本人は思っているようですが、診察で医師に言われたや、薬の処方が変わったことを覚えていられなくなってきました。

介護保険事情をよく承知していない友人知人や親戚は、簡単に、介護保険の通院介助を利用すればいいじゃないか、とおっしゃいます。これは、半分正しく、半分勝手な誤解が混ざっています。介護保険とは本当に複雑な仕組みです。

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通院介助

介護保険で受けられるサービスに「訪問介護」という項目があります。決まった日時に自宅にヘルパーさんが来てくれて、契約で決めた内容の手助けをしてくれるサービスです。

決まった曜日での通院を予定している場合、この訪問介護のサービスに含めることは可能です。介護度に応じますが、通院する手段、例えば車椅子の高齢者がタクシーを利用する場合は、この移動手段も介護保険のサービスとして受けることも可能です。ヘルパーさんが自宅へお迎えに来てくれ、身支度を手伝い、一緒に乗り物にのり、病院まで行きます。病院から帰る際も同様です。

ただし、病院の中で訪問介護のサービスを利用することはできません。例えば、院内で診察待ち時間にトイレに行きたいが一人で行けない、診察時に医師が話したことを覚えていられない、新しい薬の飲み方や注意点の説明をされても覚えられない、このような院内でのことをヘルパーさんに手伝ってもらうことはできません。院内でのことは、介護保険適用外だからです。

院内での自費サービス

こうした問題でお困りの方は多いはずです。そこで、多くの訪問介護事業所では、自費、つまり、10割負担でのヘルパーサービスを組み合わせる提案も持っています。

しかし、通院は半日以上となることも多く、数時間の付き添いともなると、10割負担での費用は相当大きくなってしまいます。そのうえ、待ち時間がやたらに長い大病院の場合は、帰宅時間の予想がつかず、 人手不足の介護現場ではヘルパー人員のスケジュールが難しくなり、実際は容易に引き受けてはいただけません。

かといって、シングル&一人っ子がすべての通院時に仕事を休んで付き添えるはずはありません。親は二人ですので、仕事を休む日は倍になります。

かかりつけ医

内科全般を診てくれ、自宅から高齢者の徒歩圏にある地元の小さなクリニック。 以前も書きましたが、 こうしたクリニックをかかりつけ医として利用し、通院してもらえれば、通院にかかる家族の負担は大きく減ります。また、通院に要する所要時間も減りますので、訪問介護サービスでの通院介助も受けやすくなりますし、仮に院内自費を利用しても最小限の負担で済みます。

中には往診を引き受けてくれるクリニックもありますので、より安心です。

訪問診療

往診と訪問診療は異なります。

往診は、急に高熱を出したときなどに依頼し、医師が必要と判断した場合に自宅で診察を行ってくれることを言います。

訪問診療は、通院困難な人に対し、契約に基づき、あらかじめ診療計画を立て、定期的に自宅などで診察を行ってくれることを指します。

訪問診療を行うクリニックや病院では、定期的な診察の日ではないときに様態が急変したなどの必要時に往診を引き受けてくれる場合が多いです。

そして、どちらの場合も介護保険ではなく、医療保険が適用され、往診料や訪問診療料がかかります。

居宅療養管理指導

母が施設で訪問診療を受けておりました。医師や処方箋の領収証の中に、医療保険利用分と介護保険利用分と、どちらも記載があり、非常に混乱し、とまどいました。

居宅療養管理指導とは、介護保険による訪問介護サービスの一つです。

往診や、訪問診療で、医師が行う診察は医療行為であり、その診察内容は本人や家族以外に情報提供は致しません。

それに対し、介護は、本人や家族だけでなく、ケアマネジャーや施設に居ればそのスタッフなど、チームで行うものです。共有すべき健康上の情報を必要に応じてケアマネジャーに提供したり、本人や家族へ単なる医療行為の提供だけでなく、管理や指導をするのが、この謎の項目でした。 なぜ介護保険の仕組みとはこうも複雑なのでしょう。

じゃあ、どうする?

介護保険ができてから、医療保険とのすみ分け部分に複雑な線引きが設けられてしまいました。そして時の経過とともに細かく改定が加えられ、さらに複雑怪奇になってしまっています。

じゃあ、どうしたいのか?その結論から、また、出せる資金から、親に必要な支援を考えていくしかありません。複雑な仕組みが入り組んでいますので、ケアマネジャーや地域包括支援センターの助けを得ながら、少し先を見据えたプランを立ててもらいましょう。

さて、ゆず吉・父はどうしたか。かたくなに通院介助も訪問診療も拒み、ケアマネジャーもゆず吉も、お手上げ状態です。介護は親の希望をまず聞いて・・・がセオリーかもしれませんが、親の希望をかなえるには、シングル&一人っ子の中距離介護者は、介護離職するしか方法がありません。親のわがまま、子のわがまま、どちらが優先されるべきでしょう。この週末も、どちらも譲らず平行線のゆず吉家でございました。

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