エンディングノート、書きたくなければ書かなくてもいいけれど、どうしても一つだけは親自身で決めておいてほしかったこと

シングル&一人っ子で週末ごとの中距離通い介護が続くゆず吉です。

最近、テレビでよく終活が取り上げられています。団塊世代のブームになっているのだとか。昼のワイドショーどころか、夜のゴールデンタイムにも特集されているくらいですから、ますます流行になることでしょう。

「エンディングノート書いた?」

「うん、書いた!」

こういう会話も普通に交わされているようです。皆がこれくらい明るく終活ができればよいのですが、露骨に嫌な顔をする高齢者もまだ少なくないはずです。

スポンサーリンク

エンディングノートとは

自分に判断能力がなくなったときや、死亡したときなどに、自分が希望するや、家族に伝えたいことなどを記しておく備忘録です。遺言のように法的効力はないものの、仰々しい遺言ではないというところが気軽さの一つとなっているのが受け入れられているのかと思います。

書き入れるだけの市販のノートが書籍売り場や文具売り場に置かれおり、シンプルな薄いノートサイズのものから、日記帳のような分厚いものまで、様々です。また、保険会社や信託銀行が顧客向けに無料配布していることもあります。

老人ホーム・介護施設の検索なら【LIFULL介護】

何を書くの?

内容も個々の希望に応じて実に様々ですが、例えば以下のようなものがあげられます。

銀行、保険、クレジットカードなど、資産や財産に関する情報

認知機能が低下したときに、どのような介護を望むか

どのような葬儀を望むか

デジタル遺産(SNSやブログなど)をどうしたいか

延命措置を望むか望まないか

どうやって書いてもらうか

自主的に書いてくれる団塊世代ばかりではありません。存在すら知らず、話しを持ち出したとたんに露骨に嫌な顔をする高齢者もいます。 ゆず吉の両親もそうでした。

まず、エンディングという名前が受け入れられないのかもしれません。そう思い、エンディングや、最後、最期、葬儀、などの、見た目で拒否感を示す名前が表紙にあるものを避けて探してみました。

また、あまりに書くところがたくさんありすぎても、おそらく拒否感を示すだろうと思い、極力薄いノート、書く部分が少ないけれど書いてほしい内容が含まれていること、死をイメージさせるものではないこと、なにより安いこと、という条件で探しまくった挙句、ゆず吉は、「もしもノート」というあたりさわりのないタイトルがついたものを購入してみました。 3冊、両親とゆず吉の分です。

もしもノート第2版 20歳から100歳までの危機管理  須齋美智子

どうしても決めてほしいこと

「もしもノート」は、1冊500円弱(2019年4月現在)と値段も安く、手に取って拍子抜けするくらいな薄さ、内容としても本当に少ないですが、自主的に書こうとしない人ほど薄いノートで十分です。

特に、お金のことはこのようなノートがなくても核家族としては最初にお金の話を乗り越えているはずです。

介護の方法も、仮に希望を聞いていなかったとしても、兄弟姉妹がいない一人っ子は、介護方針でもめる必要もなく、場合によっては自分だけの意見でまとめていけます。

葬儀の希望も聞いておくに越したことはありませんが、最悪なくてもなんとかなります。希望しなかった葬儀となったところで、希望の有無を言い残してくれない限り、希望ではないことすらわかりません。

その中で、どうしても一つだけ、親自身に決めてほしいことがあります。それは、「延命措置」です。

延命措置をするか、しないか

どのエンディングノートにも含まれていることが多いのが、このページです。

延命措置の有無は、様々なシーンで、しかも、突然、出てきます。例えば90歳の高齢者が脳梗塞や交通事故などで救急病院へ搬送され、駆けつけたその場で決めるように言われても、「いいえ、結構です」とは言いづらいものです。100歳ではどうでしょうか?

また、老化が進み、老衰という状態になった際、人は最後に口から食べることができなくなります。これは病気ではありませんので、病院で治すことはできません。人は最後に体の中から食べ物や水分を出しきり、きれいになった状態で死を迎えるそうです。老衰の最期は苦しくはなく、気持ちよい眠りの中にいるといいます。そのときに点滴や注射で栄養や水分を入れたり、胃に穴をあけて栄養剤をチューブで送り込むこともありますが、 穏やかに眠っている人を揺り起こして苦しいことを思い出してしまうさせてしまうともいいます。果たして本人はどちらを望むでしょうか?

「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか (講談社文庫) [電子書籍版] 石飛幸三

一概に年齢で決められるものでもありませんが、子供に一任されても非常に困ります。延命措置をしません、ということは、子供が親の命に線を引くことになってしまいます。いつまでも嫌な気持ちが心に残りますし、後悔もします。また、本人の意思がはっきりしない限り、あとから親戚に責められることにもなります。

じゃあ、どうする?

終活やエンディングノートを積極的に活用できる団塊世代は、パソコンやスマホを使いこなし、介護保険ができた後に自分の母親がその両親の介護をした世代です。目で見た体験と、情報収集能力、そして実行力にも長けていらっしゃるため、そのお子様たちが一人っ子介護者となっても、ある程度の道を親自身が決めてくれているように思えます。

介護保険ができる前の時代に親の介護をした世代は、介護保険の使い方も納得できずにいますし、昔のように、年寄りはいくらでも病院に入院できると勘違いしたままです。この世代にこそ、エンディングノートを手に取ってもらいたいのです。そして、延命措置のページにだけでよいので、自分の意志で書き残してもらってください。

さて、ゆず吉両親にお願いした「もしもノート」はどうなったか。両親ともに何も書かないまま、今は雑誌ゴミの束の中の一部と化しております。

おすすめの記事
スポンサードリンク