一人っ子介護に成年後見制度は不要と思う理由

シングル&一人っ子で週末中距離介護中のゆず吉です。

ある時を境に、実家の中に、新しく買ったと思われる品物の段ボール箱が増え始めました。両親ともにそれには触れません。なんだかおかしいと思っていたら、ゆず吉が実家に在宅中の週末に、代引き商品が届きました。品名は、ジューサーミキサー。

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買ったことを覚えていない母

言われるがままに代金を支払う母。何を買ったの?と聞くと、覚えがない、と言います。うーん、どう見てもTV通販。

あの箱は? 布団乾燥機。
この箱は? 加湿器。
今日はジューサミキサーで、部屋の隅に隠してあった段ボール箱の中は、スチーム掃除機。すべて段ボールを開けただけで、商品未開封です。

母に話を聞いてみると、最近、覚えがないものがよく届く、と言います。同居人でしかない父は、まったく無関心。この時点では平日に2回ヘルパーさんが家に来てくれておりましたが、相談すらしません。誰も気づかず、届いた箱は巧妙に隠されておりました。かすかにでも注文した覚えがあるから、恥ずかしい、という気持ちもあったのではないかと思います。

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認知症の敵?テレビ通販

見た目もいたって普通、電話での応答もしっかりしている。電話を受けた通販業者も、届けてお金を払ってもらった宅配ドライバーさんも、よもや認知症の高齢者だとは思わないでしょう。

このころの母は、足の自由がきかなくなり、外出もせず、部屋に一人で閉じこもっていることが多かった時期です。テレビばかり見て、見ると欲しくなり、つい電話してしまったのでしょう。

週に1度しか行けない距離で、親にこの通販癖が出てしまうと、もう止める手段はありません。通信販売はクーリングオフもできません。そこで、名前だけは聞いたことのある成年後見制度を考えてみました。

成年後見制度とは?

認知症などで判断能力が不十分な人を守るための制度で、母の例でいうと、知らないうちに買ってしまった通販の契約を解除することができます。ただし、日用品等は例外となりますので、すべてができるとは限りません。

守る範囲の程度により、後見、保佐、補助、という種類がありますが、いずれも家庭裁判所に申し立てを行い、後見人・保佐人・補助人という人が裁判所に選任されます。裁判所が選任する後見人等は、家族ではなく、弁護士や司法書士、税理士などの場合が多く、毎月の報酬も発生します。なんだか大ごとです。

本人の判断能力があるうちであれば、いざというときのための後見人を自分で定めておくことができる任意後見人制度というものもあります。ただし、これも、本人が後見人に指名したい人と一緒に公証役場へ赴き、任意後見契約というものを締結しないとなりません。そして、いざというときが来た際には、この契約がありますと家庭裁判所に申し立てを行い、裁判所が、今度は任意後見監督人なる人を選任し、本人と契約した後見人のやることを監督します。監督人は、やはり職業専門家が多く、毎月の報酬が発生します。

つまり、正当な方法を取ろうと思うと、少なくない報酬をずっと支払い続けなければならなくなります。

じゃあ、どうする?

後見人の相談センターがあり、電話してみたところ、当番の弁護士とお話をすることができました。

なぜ報酬不要の家族ではいけないのか?という問いに、兄弟姉妹がいれば、少なからずお金の使い方や介護方針で大きくもめることが多いため、家庭裁判所は職業的な専門家である第三者を選ぶことが多い、ということです。もちろん、家族が後見人になりたいです、という申し立てもできるけれど、それが認められる事例はまれである、ということでした。

この煩雑な手続きを経て、さらに毎月の報酬を払うのは痛手です。しかも、この制度は、身体的な能力が不十分、例えば、寝たきりになってしまったからという理由だけで後見人になることはできません。ずいぶん調べましたが、一人っ子の場合、この制度の利用を考える必要すらないのでは?という結論にたどり着きました。制度を利用せず、家族3人で話し合いを重ね、準備をしておけばよいだけのことです。もちろん、正当な方法をとらないとできないこともあります。勝手に行った契約、たとえば通販の取り消しなどがその一つです。

さて、ゆず吉・母の通販癖はどうなったか。ゆず吉がじたばたと調べごとをしている間に、いつの間にか自分で電話もできなくなり、通販の宅配も届かなくなりました。老化は廻る季節とともに進んでいたようです。

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